青森は建物自体が寒さに耐えられるようになっているし、この時期は暖房もしっかりしているので室内はそんなに寒くない。関東の方が寒い。子どもは、ネイティブの青森弁というのではなくて標準語っぽい言葉を使うのだけど、それでもけっこう訛っているので、なんかいいなーと思う。

帰宅。昨日は大雪で高速が閉鎖されていると聞いていて、ちゃんと帰れるのだろうかと心配だったのだけど、帰る頃には閉鎖も解除されていて、無事、会社に到着。でも自分の車が雪に埋まっている。掘り起こして帰宅するころには、絶望的に疲れていて頭がふらふらする。すぐ寝る。

十和田の仕事。それから青森市へ移動。青森市内はけっこう雪がすごくて、除雪でのかされた雪が道沿いにうずたかく積み上げられている。

夜はラーメンを食べたあと散歩に出てみる。海の方へ歩く。だけどもはや散歩というような気候じゃなくて、海沿いまで行こうと思ったけど、雪で行けない。だけど、こんな日に海に落ちたら一巻の終わりであるな。もはや散歩というより冬山トレッキングに近いのではないだろうか、と思えてくる。

身を切るような寒さであるけれど、遠くに変な建物が見えるので、そこまで歩いてみる。それは「アスパム」という観光物産館で、展望台もあるようだったので上ってみるとそこは有料で、吹雪というほどじゃないけど雪も降っていて、お金を払ったのに何も見えないということもありえるなーと思ったのでよした。それから駅の方に回って、ホテルに戻った。

ガルシア=マルケスの『十二の遍歴の物語』を読了。


予告された殺人の記録・十二の遍歴の物語 (Obras de Garc〓a M〓rquez (1976-1992))
ガブリエル ガルシア=マルケス
新潮社
売り上げランキング: 188632

八戸で仕事の続き。室内だけど外と同じかそれよりも寒い場所で、それもけっこう長丁場の仕事で、たいへん疲れたことであるよ。

それから十和田へ移動。夜、近くの店でバラ焼き定食を食べて、部屋に戻ってテレビをつけると『崖の上のポニョ』が始まるところだった。あれっ、もうとっくに始まっていて見れないと思っていた。

だけど、ポニョを観るにはもう疲れすぎてしまっていて、人間の姿になったポニョが宗介と再会するあたりで眠りに落ちた。

青森の八戸へ。

昔、テレビを部屋に置いてあったころ、テレビを見ていて「あれ、この番組、昨日も見なかったっけ?」と思うことが時々あって、実際はそんなことはなくて勘違いなのだけど、そのくらい曜日の感覚も持たないで生活していて、毎日は刻々と過ぎてゆくもので、一週間前に見たテレビ番組も昨日見たかのように錯覚することが度々あった。

ということをこの日記を書き出して思い出したのだが、先週から今日までの日記がすっぽり抜けているので、昨日三沢に行って今日は八戸にいるみたいだ。でもまあ、それは実際とそう変わりはないかもしれないけれど。

前日から雪がすごくて、これは無事たどり着けるのだろうかと心配されたため、朝ずいぶん早い出発時間で山形を出たのだけど、山形道の関沢あたりの山を越えると、天候は一転して晴れ渡っていて、東北道に乗る頃に雲間から朝日が顔を出し、それは目を潰さんばかりの豊潤な光量を放っていて、なんとも荘厳な気持ちになるかといえばそうでもないけどすがすがしくはあった。

それからは道路状況にも問題はなくだいぶ早く着いてしまいそうなので、どこだったか忘れたけどサービスエリアにいたウサギを見たりして歩みを緩めたけど、それでも目的地には早く着いた。

仕事の後、夕方、八戸の街中を少し歩く。明日のおやつにミスドでドーナツを。露店でイヨカンだかポンカンだかを二つ買って部屋に戻る。

青森県三沢市へ。けっこう遠いところへの出張が続く。ホテルはどうやら禁煙の部屋ではなかったらしく、いやあなタバコの匂いがする部屋で息苦しくて体調まで害しそうだ。以前はそんなにでもなかったけれど、タバコの匂いには本当に嫌悪感を持つようになった。エレベーターを降りた時点でこの階は喫煙のフロアだと気付く。

食事をとりに、冷気の染み渡る外へ。「さいはて食堂」というなかなか冒険心をくすぐられる食堂があったのだが、そのすぐ近くの「めしや」という食堂に行って、この辺の名物であるらしい「バラ焼き」、牛バラ肉を甘辛く炒めたもの、の定食にしました。

どこにいって代わりばえのない出張でも、北に行けば寒く南に行けば暖かく、そういう当たり前のことがふと実感される。それは一カ所にいて今日は暖かいとか寒いとか感じるのとはちょっと違っていて、気候そのもの、空気そのものの質が違っているような感じで、そんなとき、ちょっと遠くの別の土地に来たんだなということが実感されます。逆に言えばその感覚以外はどこに行っても本当に同じです。

あまり寒いので出歩くことはしないで、だって道がつるつる凍っているので歩くのも危険なほどであるし、部屋でガルシア=マルケス『十二の遍歴の物語』を読み始める。

ガルシア=マルケス『愛その他の悪霊について』を読み終える。


シエルバ・マリアという少女が犬に噛まれ、狂犬病の疑いがもたれる。療養と称して父親は少女を修道院に入れるのだが、生まれてすぐ黒人奴隷の手によって育てられていた少女は、粗野で奔放な振る舞いをするところもあり、周囲のものは悪霊に取り憑かれていると考え、ひどい仕打ちを行なう。

悪霊憑きを払うために使わされた神父がカエターノ・デラウラだった。カエターノは難しい本ばっかり読んでいるような人物で、あまり女性と接したこともない人間だったのだが、悪魔に憑かれた少女を愛するようになっていく…。


迷信深い時代で宗教的な抑圧感もあって陰惨な雰囲気に包まれている話なのでしたが、悪魔憑きの少女と聖職者の禁断の恋愛が言いようもなくすばらしくて、読んだ後に深いため息をついてしまう本でした。ガルシア=マルケスはかなり面白い。


愛その他の悪霊について
ガブリエル ガルシア=マルケス
新潮社
売り上げランキング: 20961

ヒッチコック『サイコ』を観る。

いろいろ関連書籍などを見て知ったのだけど、有名なシャワールームでの刺殺シーンはソウル・バスというタイトルデザイナーがコンテを担当したものであるらしく、この前観てセンスが良いなーと思った『北北西へ進路を取れ』のオープニングをつくった人なのだそうで、この人すごいなーと脱帽してしまう。

私立探偵が階段をあがっていくところをカメラが追っていく場面で、カメラが下から天井付近までぐぐーとあがっていき俯瞰になる。普通、こんなカメラワークはしないんじゃないかと思われる異様な動きで、こういう特異なことをしてしまうヒッチコックもちょっとすごいと思った。すごいすごいと言われるのをよく目にするけど、自分の実感としてもこれは本当にすごい監督なんじゃないかと感じられる。

これで家の近くのツタヤにあるヒッチコック作品はすべて見終えてしまった。他にもあるのかもしれないけど探し出せない。他の観たことがない作品も観たい。


サイコ (1960) ― コレクターズ・エディション [DVD]
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント (2002-08-01)
売り上げランキング: 12210

夜、借りてきたDVDでヒッチコックの『逃走迷路』を観る。『三十九夜』や『北北西へ進路を取れ』と同じ、無実の男が逃げながら真犯人を追うというパターンの作品。

いったん追いかけっこが始まると次から次へといろんな場面で逃走劇が繰り広げられるのだが、ストーリーの中に大きな波があるというより出来事が並列にとんとんと並べられて行くような感じで、そういったのがちょっと面白かった。逃げ惑う主人公を助けようとする盲目の老人やサーカス団の人たちなどの、切々と人を思う気持ちが感動的だったし、それと、あまり悪人っぽくないむしろ好印象を持たせる紳士ふうの悪役の存在が、作品をなにかこう愛おしく暖かいものにしているように思われた。


逃走迷路 [DVD] FRT-282
逃走迷路 [DVD] FRT-282
posted with amazlet at 10.01.29
ファーストトレーディング (2006-12-14)
売り上げランキング: 44275

オークションで落札された品物の発送手続きを、運送会社の営業所に自分で持っていっているのだが、今回は量が多いのでドライバーに電話して集荷に来てもらった。物を梱包したりするのは本当に手間がかかるというか、品物を包装紙やビニール袋に包み、うまく納まるような段ボール箱を選び出して隙間なく詰めていく、という作業を本当にしっくりと来るまであれこれ試行錯誤しているといくらでも時間を費やしてしまう。何も考えずに機械的に行ないたい。

それからまた新たに品物の写真を撮って一つひとつ出品していき、それが済むとその日は既に三分の二が終わっていて、そのように手間ひまをかけてやっていることはもはやちょっとしたお小遣い稼ぎというものではなく副業と呼んだ方がぴったりしているのかもしれない。だけど待てよ、と思う。僕は本当は菓子などこしらえたりそれを食べながら映画を見たり本を読んだり、晴れた日は自転車に乗って汗をかいたりしながら、というよりも可能ならばそれしかしないで生きてゆきたいと思っているふしがあるので、それ以外のことに時間を無駄に使ってしまうのは大変もったいないのかもしれないなーと、そこに疑問符を挟まないこともないのであるけれど。それなら、しかし、やめるべきなのは本業のほうなのではないか。

昨日早く寝たので朝早く目が覚め、シャワーを浴びて残りの伊予かんを食べて、荷物をまとめてホテルを出る。仕事。それが済むと、帰りは来たルートをそのまま帰る。砺波インターから高速に乗る。帰り道、時間帯も違うから道の印象はまるで異なっていて、というか、来るときは真っ暗で何がなんだかわからなかったのを日中に通るとどういうところなのかが判明する。その日、空は晴天でよどみなく澄み切っており、右手の方に立山連峰だろうか、すごく鮮明に立ち上がっていた。だけどまたいくつものトンネルに突入するころライトは付けたり消したりから付けっぱなしになり、辺りは鈍重な暗闇となっていって、道路沿いの電灯と反射灯ばかりが単調に主張するようになり、間延びしたように流れて行く車のライトをかわしながら、こうなるともう「早く着かないかな…」としか考えなくなっている。夜の9時前に会社着。それでも行きよりも早く感じたというか実際早かった。

1234567891011