大美術館と美術館大学

ちょっと前になるが東京芸大で杉本博司と森美術館のキュレーターの人の「大美術館での展覧会の作り方、海外と我が国」という講義があって、まあ機会があったので聴きに行った。大美術館といっても、例えば自分が森美術館クラスの場所で個展を開くなんて、悲しいかなおよそ現実味のない話ではある。業界の裏話的な面白さは少しあったが。
もうちょっと自分にとって現実味のあるかもしれない(ないかもしれない)ところで、これも先日の事、東北芸工大で「美術館大学構想」というのがあって、これは何かというと、大学付属の美術館を作るのではなく大学自体を開かれたミュージアムとして地域に水平的に拓いていこうというもの、だと思うんだけど、その「美術館大学構想」のシンポジウムが芳賀徹+藤森照信+酒井忠康という面々で行われた。
大学がどのように成果を挙げているのか、周辺地域に広く知らせることは大学の使命でもあるよなあ。とか思う前にまず自分が 何か成果出さないと。。


金沢に行ってきた

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一日目。
金沢駅、21世紀美術館、リヒター、近江町市場、寿司、ひがし茶屋街、主計町茶屋街、湯涌温泉、白鷺の湯、香林坊、マンガ喫茶。
二日目。
金沢駅、北陸線、山代温泉、北大路魯山人寓居跡「いろは草庵」、近江町市場、海鮮丼、金魚焼き。
観光地というのは、文人、偉人の類に少しでも関係していようものならばそれをあざとく紹介し、観光地として仕立て上げるものだ。そういうの、案外嫌いじゃない。
山代温泉。あなたが魯山人マニアであるならば必ずこの地を訪れなければならないだろう。北大路魯山人とは何者か、その活動は多岐にわたる。陶芸、書道、絵画、篆刻、などなど、極めて自由闊達な大芸術家であり、それに加え、稀代の美食家でもある。
魯山人は山代温泉に滞在し、この地で初めて陶芸に触れたのだという。また、石川県の食文化に傾倒し、食の感性を磨いたのだ。ここに魯山人のルーツがあるといっても過言ではない。
ちなみに山代温泉には「雄山閣」というホテルがある。これを見つけた時、僕は一人興奮してしまった。
金沢では生のクチコというものを食ってみたかったが、近江町市場にはどうやら無かったようだ。能登半島まで行かないと無いのか。季節も違うみたいだ。
クチコとはナマコの卵巣のこと。生で食すと鮮烈で目のさめる風味らしい。美味しんぼ43巻を参照せよ。


横浜トリエンナーレに行ってきた

昨日の日曜日、この人の多さはなんだ。
入場ゲートから会場までのロード、シャトルバスが出発するとアナウンスされるが、例のダニエル・ビュランのストライプの旗がはためく中をくぐらずに行くのも無粋だと思い、歩く。今日は天気が良くて気持ちがいいなあ、見て、富士山が見えるよ、なんて実際富士山が見えたのか確認は出来なかったが、意気揚々と歩く。のもつかの間、このロードの長さ、季節外れに照りつける太陽光線、田舎から背負って来た荷物の重さ(物理的な)、武蔵野の友人宅から横浜まで揺られて来た電車の立ち時間も相まって、会場に着く頃にはすでに疲労困憊で足が棒の様だ。(話が逸れるが、現代においては総じて田舎の人間の方が体力が無い。移動手段をすべて車に頼るからだ。都会で暮らす方がよっぽど歩かなければならない。)
会場内には人がごった返し、箱に入って見る系の作品には行列ができる始末。人のいない所いない所と当ても無く彷徨う。ハーモニカを吹き鳴らし走り回る男が、自分は特別と言わんばかりに他人の展示の「入っては行けませんスペース」に立ち入りパフォーマンスを敢行し、その軽快な音色とフットワークにどこにも行けない自分の愚鈍な足取りを笑われた気がして、苛つく。ようやく空いたチェアーを見つけ腰を下ろす時、もはや棒になった足から根がはえ、もう立ち上がる意識も無く、観客は今まさに自分が会場に根付き一体化している事に気付いたのである。


宮本隆司写真展―箱の時間

眼は、言うまでも無くもっとも多くの情報を知覚する感覚器である。そして、眼の結像の仕方をシンプルなかたちで構造化したのがピンホール・カメラ。上下左右逆さまの像を写し出す。人の網膜にも逆さまの世界が写ってるはずなのだが、脳がそれを正立の世界に変換している。なんというダイナミズム。
東北芸術工科大学の七階ギャラリーで、「宮本隆司写真展」をやっている。
巨大なピンホールカメラの内部に入り込み外界を写し出す「ピンホールの家」。と、ホームレスの仮設住宅を撮った「ダンボールの家」。
「ダンボールの家」シリーズは低い位置に展示されている。普通、ホームレスの家を眺める時、私たちはそれを見下ろしているからだ。もっと良く見ようと思うなら、しゃがむなり何なりするしかない。ホームレスの家は色んなバリエーションを見せるが、それらは例外なく最小限の機能だけを持ち、コンパクトにまとまっている。
展示は11月8日まで。
僕は明日からちょっくら旅行に行きまあす。


要素が足りない

デジカメのRAW現像はめんどいからやらないと前に書いたけど、これやっぱりけっこういい。今僕はこの機械の限界の能力を引き出してやっているのだ、などと思い巡らすと、ちょっとした爽快感を覚える。RAW現像にはニコンキャプチャーのトライアル版を使ってるけど、お試し期限がもうすぐ終わってしまう。さてどうしようかなと思って。
他に、画像編集ソフトというとPhotoshop elementsしか持ってなくて、エレメンツってやっぱ簡易版なんだなーってのがこの前分かった。この間、印刷屋に大判の出力を頼んだのだけど、印刷用のデータを作成するのに、エレメンツではCMYKというカラーモードに変換できないのであった。結局は、友達のMacでPhotoshopを使わせてもらってデータを完成させたのだけど。
学校の編集室も使えるんだけど、遠いし、それにけっこう肩身が狭いんだよね。他学科の人間は。
Macへの移行も考えていて、どの道Macにするなら早いほうが良いかなと思ったりする。


新そばの季節

soba.jpgなんだか食欲が無くて困っている。だんだん胃袋が小さくなってきてるのを感じる。
それでも、蕎麦なら食える、食いたいと思うことがある。「新そば始めました」という張り紙がはられる頃から蕎麦ばっか食ってる。
ここは、と思う蕎麦屋をピックアップしてみた。
「かくれたそば処 茂三郎」
  山形市青田南2-14 
  11:30~3:00 (休:水)
とにかく場所が分かり難い。口で言っても絶対説明できないと思う。店構えも普通の家。最初来た時、入るのがけっこう不安だった。
県外から来た人に、「知る人ぞ知るうまい蕎麦屋があるんだけど…」などといい気になって、もったいぶって紹介するのに最適な店だと思う。いや、でもうまいです。写真のがここのもり蕎麦。630円。
「まるごまるご」
  山形市荒楯町1丁目18-5
  時間、定休日?
注文してから蕎麦が出てくるまでが物凄く早い。駅前の立ち食いそばより早い。これホント。でもちゃんと茹で立てが出てくる。たぶんひっきりなしに茹でまくってる。昼時は客が入れ替わり立ち替わりやってくるから出来る技なのだ。素晴らしい回転率。
「庄司屋」
  山形市幸町14-28
  平日11:00~15:30、 17:30~20:00
  土日祝日 11:00~20:00 (休:月)
慶応年間にそば茶屋として創業。山形では一番の老舗だそうで、有名な店。東京に支店がある。気持ち量が少ないので学生には割高に感じる。ここら辺が老舗と言うべきか。でも以前東京で、有名なんだか知らんけど、一枚二千円近い蕎麦を食ったことがあるけど、それに比べたらまともだよなあ。うまいし。


burial

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One day, I found a dead bird on the roadside. How long had it been dead, I wondered. It smelled the stench of death and it was infested by flies. I don’t know why the bird died.
I made a grave of the bird at the virtual cemetery on the internet.

Continue…


山形国際ドキュメンタリー映画祭 3

昨日観たやつ。
『白塔』。中国のろう者達の恋愛劇。「手話による活発なやり取りは音速を超える躍動感」という解説文が気になって観た。
恋愛がうまく実を結ばないのは、男があまりに優柔不断であるからだけではない。ろう者は主張しているように見えても、実は発言権は与えられていないということ。家族や周囲の人間の圧力。
『僕は神戸生まれで、震災を知らない』。震災後、実家に帰らなかったから後ろめたさと疎外感があったとのこと。ああ、そうですかと思わないでもない。独白的な感じは少し苦手。
『アフリカ・ユナイテッド』。アイスランドのサッカーチームの話。ドキュメンタリーというと暗くて重くて、観るのが苦行的な作品が多い中で、これは普通に笑える、エンターテイメント色の強い作品。
夜、自分の作品の搬出。
今日は何も観てない。観たかったのをいくつか見逃したのが心残りだ。