栗の渋皮煮

2011-10-24
渋皮煮とは何なのかというと、栗の渋皮をつけたまま砂糖で煮た料理(お菓子)、となるんでしょうか。そう書くとすごく簡単そう。いや実際、何も難しいことはないのだけれど、堅い栗をひとつひとつ延々とむいて、何度も煮ては真っ黒になった水を取り替えて…と、ただ根気だけが試されているようなもので、だんだんと、そこまでして食べなくてはならないものなのだろうか、と懐疑的に思えてくるのだった。こりゃあ、もう二度と作ることはないかもな、とも。
でも、できあがったものを食べてみると、なるほど! と思いました。たしかにこんな労力を払うだけある食べ物なのだなあ、と。きっとまた、作ると思う。
2011-10-24
栗はスーパーで買ってきました。全部でだいたい60個くらいあっただろうか。まずは鬼皮をむく。
熱湯にさらして皮を柔らかくしておく。栗を一つ取り出して、そっと切れ目を入れ、皮をはいでいく。ひたすら皮をむいていく。
これがまた根気がいるというか神経を使う作業で、鬼皮の下の渋皮までは傷つけないように、慎重にむいていくのだ。ちょっと気が緩むと薄い渋皮を削り取ってしまう。このときはちょっとくらい大丈夫なんじゃないかと思っていたけど、これが後々、ぐずぐずに煮くずれる原因になったのだ。
虫が食っている実もたくさんあった。栗って、鬼皮から食い破って侵入していくんじゃなくて、内部で発生するものらしい。だから外側はきれいでも、むいてみると中に白い芋虫みたいなのが何匹もいたりする。
虫がいるっぽいのは、渋皮に黒い斑点ができている。こういう栗がけっこうあって、けっこうどころか、半分以上は虫食ってるんじゃなかろうか。丸っきりきれいな栗が稀なくらい。そういうきれいなのに限って傷つけてしまう。とほほ。
あからさまに黒くなっていた実はもちろん捨てたけど、ちょっとだけ黒くなっているものはどうしたものか。もったいないので、とりあえず一緒に煮ることにした。
2011-10-24
鍋に水と重曹を入れて煮る。
一回目に煮たときは、一気にアクが出てきてびっくりした。ちょっと目を放した隙に、泡のようなアクがぶくぶく吹きこぼれて、レンジ周りがひどいことに…。水も一瞬でドス黒いものになった。この煮汁を人にぶっかけたらどうなるんだろう、などと考えてしまう。悪魔的な作業だ。それにしても。
10分くらい煮てから、水にさらして、渋皮の筋なんかをこすり落とす。けっこうぬるぬるしている。この時点で、渋皮が破れているやつは、破けたところからベロベロむけてきちゃったりするのだ。
そしてまた、鍋に水と重曹を入れて煮る。これを3回繰り返すというのだけど、その度に水が真っ黒になるもんで、この渋皮のアクというかシブというのか、がすごい。何度も煮て水を取り替えるのを繰り返すうちに、傷ついた栗はどんどん煮くずれて、脱落していった。
最後は、重曹を入れないで、水だけで煮る。
この日は、もう嫌になってきたので、おしまい。水にさらして置いておく。
2011-10-24
2日目。とりあえずアク抜きは終えたということで、シロップで煮る。
ここで、虫入りの栗、崩れそうな栗は選別。といっても全部ではない。厳密にやってしまうと煮るものがなくなってしまうから。除けたものは黒い部分を取り除いて、裏ごししてペーストにした。これはあとでモンブランにする。
2011-10-25
さあ、選ばれし24個の栗を煮ていきましょう。あ、いま1個くずれたので、23個になりました…。
鍋に水と砂糖、香りづけにラム酒を少し。ひとしきり煮たあと、実を取り出して、シロップをグツグツと煮詰める。そこにまた実を戻して、ちょっと煮て、火を止める。あとは一晩くらいそのままにしておく。
2011-10-27 渋皮煮
できた! といえば、できた。のだけど、完全にきれいな実はこの3つだけ。60個の栗をむいてたった3個!
これは大変な貴重品。めったに食べられたもんじゃないぞ。ここぞという場面で使うことにしよう(どんな場面だ?)。
しかしなんというかですね、渋皮煮というのは、おどろおどろしいまでに黒い液体を垂れ流すのとか、だけどそうしてできる栗の実の甘美な味わいとか、ほんとうにデーモニッシュというような食べ物だと思う。
2011-10-27 渋皮煮


モンブラン、渋皮煮をのせて

2011-10-27 モンブラン
渋皮煮で、崩れた栗を集めて、裏ごししてペーストに。それを、ボンヌママンのマロンペーストと合わせて、マロンクリームにしました。ボンヌママンのやつは前に作ったときも使用しました。とくにモンブラン用のやつじゃないと思うんだけど、安かったので買っておいた。
今度はじゃがいも入りなんかじゃなく、まぎれもなく栗のモンブランとなりました。土台は、いつもと代わりばえないけどタルト台にアーモンドクリームを詰めたもの。
渋皮煮をのせると、おお、格が上がりますね! おいしかったです。文句なく。


秋の夜長にすき焼きを:清住町しちりんの会

2011-10-17
今回のしちりんの会はすき焼きです。
「しちりんの会」というからにはとうぜん七輪を使いたいと思ったのですが、いや、考えてみると、すき焼きを七輪でやる意味ってあるんでしょうか…? 火の調節も面倒そうだ…。
まあいいや。物置からカセットコンロを引っ張りだしてきました。
2011-10-17
鍋に牛肉を投入。
「肉の本当の旨味は赤身にある」みたいなことを言ったりもしますが、でもサシの入った肉には、赤身だけの肉にはない美しさがありますね。赤と白のコントラストが艶かしい、というか。
砂糖、酒、しょうゆで焼きます。関東風とか関西風とか、細かくいえばすき焼きにも流儀があるのかもしれませんが、まあ、適当に野菜も入れて煮てやりましょう。すき焼きって、B級グルメみたいなもんなんじゃないかと思う。
2011-10-17
一応、七輪にも炭火を熾しました。すき焼きの前にスルメやシシャモを焼いてつまみました。
七輪の火ってけっこう暖まるもので、換気のために窓を開けてても軽装でいられる感じだった。これからどんどん寒くなったら、しちりんの会なんてとてもやれなくなるんじゃないかと思っていたけど、この感じだとけっこういけそうですね。出来なかったら普通に鍋とかになるんだろうけど。
2011-10-17
今回は、他のみんなが肉やら野菜やら材料をぜんぶ準備してくれたので、僕はデザートを用意。かぼちゃのプリンです。
2011-10-17
もうお腹いっぱいなんだけど! プリンなんでツルリといけるかと思いきや、かぼちゃがそれなりに濃厚で重いんだよね。まあ、ちびちびと食ってください。
こうして清住町の夜は更けてゆくのでした。
2011-10-17 清住町しちりん会


善光寺サイクリング日記

2011-10-15
仕事で長野に来たけれども、その仕事が急に流れてしまって一日時間が出来てしまって、さてどうしよう、となったのであった。また自転車でも借りて、ぶらり観光でもするとしますか。サイクリング日記長野篇。
ところがJR駅では貸し出しはやっていなかった。駅前を少し歩いてみるとレンタサイクルの看板を見つけた。宮本商会。半日くらい借りたいというと、700円だった。
2011-10-15
早朝は雨が降っていた。今はあがっているけれど、いつ降り出してもおかしくないような曇天の空で、僕は手に傘を持っていた。だけど、おやじさんのセレクトしてくれたこの自転車の特筆すべきところは、傘ホルダーがついているところ。これで自転車で傘を持ち歩いても邪魔にならない。すごい、便利。
三段変速のママチャリ。カゴが大きく何でも入りそう。サドルも大きく、信頼の安定感。後ろブレーキがキーキー鳴るようだったけれど、これは歩道を占領する歩行者にそれとなく気付いてもらえる仕様なのだ。すごい、便利。
どこへ行こうか。そうだ、善光寺に行こう。前にも長野で仕事が早く済んだときにちらっと立ち寄ったことがあったな。もう3年前になるのか。(
2011-10-15
本堂の前まで来ると、参拝客がずらーっと一列に並んでいてたじろいだ。なにごとか。警備員の人が「もっと頭を低くして前に出してください」などと言っている。訳もわからなかったけど周りの人がやるように僕も手を合わせて頭を出していたところ、ご住職さまがいらっしゃって、お通りになるときに数珠で頭をさっとなでていただいた…! ありがたいことです。
本堂の中は、前に来たときに入ったので今日は見送り。修学旅行の高校生もたくさんいて賑わっていた。あとはおみくじを引いたり、野沢菜のおやきを買い食いしたりする。
善光寺の正面の通りは、伝統的な意匠を活かしつつ、というようなシャレた感じのお店が並ぶ通りになっていて、蕎麦屋もたくさんあった。大善という蕎麦屋に入った。十割蕎麦と舞茸の天ぷら。なにこれ、すっごいおいしいんですけど。
2011-10-15
それから駅の反対側へ、線路を越えてずっと自転車を走らせてみる。自転車があると行動範囲がずっと広がる。
エムウェーブ。長野オリンピックの会場の一つ。
2011-10-15
五輪大橋。
2011-10-15
犀川。(千曲川?)
2011-10-15
川沿いを走る。がんばってペダルを漕ぐ。ロードバイクのような前傾ポジションをとれないと、やっぱり力が入らないものだな。でも汗はかく。リュックを背負っていたところが汗でびっしょりになった。
それからまたぐるっと長野駅の方に戻っていった。
駅前で輪行してきた人がロードバイクを組み立てている。同じ自転車乗りとして、気軽に話しかけてみようかしら。どこから来たんですか? 傘は持っていますか? この自転車には傘ホルダーが付いているんです、いいでしょう? 輪行なんかしなくても、そこの宮本商会で自転車を借りるといいですよ。
2011-10-15
宮本商会に自転車を返しに行く。おばちゃんは「今日帰るんですか?」という。「あ、いえ、帰らないです」
いや、今日は帰るんだったろうか? とっさに適当な返答をしてしまった。輪行野郎の行く先に思いを馳せていたら、自分がこれからどこに行くのか、すっかり頭から抜けていた。本当にどこに行くんだろう。まるで「我々はどこから来たのか、我々は何ものか、我々はどこへ行くのか」という絵画を描いたゴーギャンように僕は途方に暮れてしまう。いや、ゴーギャンは別に途方に暮れてはいないかもしれないけど。そうだ、思い出した、これから我々は金沢へ移動することになっていたのだった。では、何ものなんだろうか?


サンマを焼く!:清住町しちりんの会

2011-10-10
秋の味覚といえばサンマでしょう。しちりんの会としては当然、脂ののった旬のサンマを七輪の炭火で焼かない手はありません!
と、意気込んでみたものの、なぜか火をおこすのに一苦労。出鼻をくじかれたけど、なんとか火が熾って、いい頃合いです。サンマを網に乗せます。
そしたら、すごい脂。一気に燃え上がったよ! そして煙も! 
ちょっと焦げ目が多いようですが、なんとか焼けたようです。たっぷりの大根おろしと、スダチを絞って。
うん、焼けこげたところも、香ばしくっておいしいです。
2011-10-10
でも、二匹目はもっと上手に焼いてみたい。どうやら炭火は遠火で焼くといいらしい。なので、七輪と網のあいだに石を置いて高さを調節するなどの工夫を施したところ…、すばらしい! 
2011-10-10
今度は必要以上に脂が流れ出ず、じっくり焼くことができました。きれいな焼き目!
こっちのほうが味もほっこりしていておいしかった。七輪の扱い方、めきめきを上達しております。
ちなみに、手前にある丸いのはサトイモです。サトイモも焼いて食べるのです。
2011-10-10
次回のしちりん会は、もう一つの秋の味覚、松茸を! といきたいところだったけど、今年は断念せざるをえないのでしょうか…。
いや、もともと予算的に無理というのはあったかもしれないけど、きのこはセシウムの吸収率が高い、とのことだ。野生のきのこは、もうパクパク食べれないようになっているのだろうか。だとすると悲しいことですね。


タルト・シトロン

タルト・シトロン
レモンのタルトを作りました。タルト台にレモンクリームを詰めただけの簡単なやつ。
ナパージュを塗ってピスタチオをあしらって見栄えをよくしました。自分一人で食べるんだったらこんなことしなくてもいいのですが、ちょっとでも見栄えよくするのは、そのほうが写真もきれいに撮れますからね。食べない人は写真で判断するしかないわけです。この場合、おいしそうに見えるようにする(おいしくする、ではなく)というのは、作者のミエというより利他的な精神によるものなのです(ほんとか?)。
そういえば、3年くらい前に唐突にお菓子でも作ろうかなと思い立って、初めて作ったのがレモンのタルトでした。それからまあ、そんなに頻繁にというわけでもないだろうけど、一応はお菓子を作り続けていることになりますね。
お菓子作りはちゃんと習ったわけでもないんです。お菓子教室みたいなのには、一度行ってみたい気もするけど行ったことはない。レシピはネットで拾ったり、雑誌を見たり。最近は自分でアレンジ…というか適当に作ってしまうことも多いです。
ひっそり作っていたので今まではあまり知られてなかったけど、最近は「スイーツ好き」とか「お菓子を作ってる」とかのキャラになってしまう場面もでてきた。けど、それもどうなんだろ。
実際のところ、僕が作ったものを食べたことのある人はあんまりいなかったりするんですよね。
一度、お披露目会でもやろうかしら。いや、やめとこ。