2010年1月アーカイブ

青森県三沢市へ。けっこう遠いところへの出張が続く。ホテルはどうやら禁煙の部屋ではなかったらしく、いやあなタバコの匂いがする部屋で息苦しくて体調まで害しそうだ。以前はそんなにでもなかったけれど、タバコの匂いには本当に嫌悪感を持つようになった。エレベーターを降りた時点でこの階は喫煙のフロアだと気付く。

食事をとりに、冷気の染み渡る外へ。「さいはて食堂」というなかなか冒険心をくすぐられる食堂があったのだが、そのすぐ近くの「めしや」という食堂に行って、この辺の名物であるらしい「バラ焼き」、牛バラ肉を甘辛く炒めたもの、の定食にしました。

どこにいって代わりばえのない出張でも、北に行けば寒く南に行けば暖かく、そういう当たり前のことがふと実感される。それは一カ所にいて今日は暖かいとか寒いとか感じるのとはちょっと違っていて、気候そのもの、空気そのものの質が違っているような感じで、そんなとき、ちょっと遠くの別の土地に来たんだなということが実感されます。逆に言えばその感覚以外はどこに行っても本当に同じです。

あまり寒いので出歩くことはしないで、だって道がつるつる凍っているので歩くのも危険なほどであるし、部屋でガルシア=マルケス『十二の遍歴の物語』を読み始める。

ガルシア=マルケス『愛その他の悪霊について』を読み終える。


シエルバ・マリアという少女が犬に噛まれ、狂犬病の疑いがもたれる。療養と称して父親は少女を修道院に入れるのだが、生まれてすぐ黒人奴隷の手によって育てられていた少女は、粗野で奔放な振る舞いをするところもあり、周囲のものは悪霊に取り憑かれていると考え、ひどい仕打ちを行なう。

悪霊憑きを払うために使わされた神父がカエターノ・デラウラだった。カエターノは難しい本ばっかり読んでいるような人物で、あまり女性と接したこともない人間だったのだが、悪魔に憑かれた少女を愛するようになっていく…。


迷信深い時代で宗教的な抑圧感もあって陰惨な雰囲気に包まれている話なのでしたが、悪魔憑きの少女と聖職者の禁断の恋愛が言いようもなくすばらしくて、読んだ後に深いため息をついてしまう本でした。ガルシア=マルケスはかなり面白い。


愛その他の悪霊について
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ヒッチコック『サイコ』を観る。

いろいろ関連書籍などを見て知ったのだけど、有名なシャワールームでの刺殺シーンはソウル・バスというタイトルデザイナーがコンテを担当したものであるらしく、この前観てセンスが良いなーと思った『北北西へ進路を取れ』のオープニングをつくった人なのだそうで、この人すごいなーと脱帽してしまう。

私立探偵が階段をあがっていくところをカメラが追っていく場面で、カメラが下から天井付近までぐぐーとあがっていき俯瞰になる。普通、こんなカメラワークはしないんじゃないかと思われる異様な動きで、こういう特異なことをしてしまうヒッチコックもちょっとすごいと思った。すごいすごいと言われるのをよく目にするけど、自分の実感としてもこれは本当にすごい監督なんじゃないかと感じられる。

これで家の近くのツタヤにあるヒッチコック作品はすべて見終えてしまった。他にもあるのかもしれないけど探し出せない。他の観たことがない作品も観たい。


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夜、借りてきたDVDでヒッチコックの『逃走迷路』を観る。『三十九夜』や『北北西へ進路を取れ』と同じ、無実の男が逃げながら真犯人を追うというパターンの作品。

いったん追いかけっこが始まると次から次へといろんな場面で逃走劇が繰り広げられるのだが、ストーリーの中に大きな波があるというより出来事が並列にとんとんと並べられて行くような感じで、そういったのがちょっと面白かった。逃げ惑う主人公を助けようとする盲目の老人やサーカス団の人たちなどの、切々と人を思う気持ちが感動的だったし、それと、あまり悪人っぽくないむしろ好印象を持たせる紳士ふうの悪役の存在が、作品をなにかこう愛おしく暖かいものにしているように思われた。


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オークションで落札された品物の発送手続きを、運送会社の営業所に自分で持っていっているのだが、今回は量が多いのでドライバーに電話して集荷に来てもらった。物を梱包したりするのは本当に手間がかかるというか、品物を包装紙やビニール袋に包み、うまく納まるような段ボール箱を選び出して隙間なく詰めていく、という作業を本当にしっくりと来るまであれこれ試行錯誤しているといくらでも時間を費やしてしまう。何も考えずに機械的に行ないたい。

それからまた新たに品物の写真を撮って一つひとつ出品していき、それが済むとその日は既に三分の二が終わっていて、そのように手間ひまをかけてやっていることはもはやちょっとしたお小遣い稼ぎというものではなく副業と呼んだ方がぴったりしているのかもしれない。だけど待てよ、と思う。僕は本当は菓子などこしらえたりそれを食べながら映画を見たり本を読んだり、晴れた日は自転車に乗って汗をかいたりしながら、というよりも可能ならばそれしかしないで生きてゆきたいと思っているふしがあるので、それ以外のことに時間を無駄に使ってしまうのは大変もったいないのかもしれないなーと、そこに疑問符を挟まないこともないのであるけれど。それなら、しかし、やめるべきなのは本業のほうなのではないか。

昨日早く寝たので朝早く目が覚め、シャワーを浴びて残りの伊予かんを食べて、荷物をまとめてホテルを出る。仕事。それが済むと、帰りは来たルートをそのまま帰る。砺波インターから高速に乗る。帰り道、時間帯も違うから道の印象はまるで異なっていて、というか、来るときは真っ暗で何がなんだかわからなかったのを日中に通るとどういうところなのかが判明する。その日、空は晴天でよどみなく澄み切っており、右手の方に立山連峰だろうか、すごく鮮明に立ち上がっていた。だけどまたいくつものトンネルに突入するころライトは付けたり消したりから付けっぱなしになり、辺りは鈍重な暗闇となっていって、道路沿いの電灯と反射灯ばかりが単調に主張するようになり、間延びしたように流れて行く車のライトをかわしながら、こうなるともう「早く着かないかな…」としか考えなくなっている。夜の9時前に会社着。それでも行きよりも早く感じたというか実際早かった。

富山県砺波市にて。ホテルで新聞の朝刊を無料で配布しているので、一部持って行く。その場で閲覧する新聞ならどこでもあるけど、ときどき無料で配っているところもあって、それを僕はわりかし気の利いたサービスだと思っていて、いつもありがたく頂戴している。

仕事はそつなくこなして、夕方、回転寿司に行くと、最近はこれがスタンダードなんですかね、そこもタッチパネル方式の店で、適当にぴっぴっと押して流れてくるのを食べているとほどなくお腹はふくれてくる。レジが混雑している。どうせなら支払いも席でお金を投入して済ませられるようにすればいいと思う。それからコンビニ。あとはホテル。

部屋で読書の続き。すぐに眠り込んでしまった。夜中に目が覚めて電気を消してまた寝る。

富山県砺波市へ。富山県の中でも石川寄りの方だからまあ遠いところであるのはわかるのだけど、いつもよりも非常に遠く感じた。新潟に出るまでが雪道で一苦労だし(助手席に乗っているだけなんだが)、北陸道に乗ってからも(ここから運転)、「こんなに長いんだっけ?」という感じで連続したトンネルをくぐり抜けて、目的地へ到着。

ホテルは駅のすぐ隣なのだが近くは飲み屋ばかりで食事をするところがなく、車でジャスコまで買い出しに行く。安くなった弁当と明日の食料と、いよかんを買ってくる。もうみかんの時期も過ぎて今度は伊予かんなんだなと思う。伊予かんの季節といってもあまりぴんと来るものでもなく、冬と春の間の微妙な季節のイメージである。

夜、散歩はしないで引きこもる。図書館から借りてきたG・ガルシア=マルケスの『愛その他の悪霊について』を読む。

休みの日。ヤフーのオークションで不要品と、不要品でないけれども換金できる物品の出品作業を行ない、これが時間がかかって午前中一杯かかり、それからお昼に初めてかっぱ寿司にいったのだけれど、タッチパネルで注文して新幹線のトレイに乗っておスシが運ばれて来るという、こんなのバカらしくて食っていられるか、というふうに思ったわけではないけど、なにかこう変な気持ちになるお店だった。回転寿司はさっと食べてすぐ店を出るのでまあファーストフードという感じであって、マックとかは大抵パソコンを持っていって作業したり本を読んだり長居するので逆にファーストという感じでもない。

クレジットカードの更新のことでカード会社に電話する必要があって、電話をかける。オペレーターの人と用件の確認と処置についての話がされる。双方の話の理解に微妙にズレがあるようで、それはこっちが無視してしまっても良いというほどのことだったけれど、できるならお互いの理解が完全に一致したほうが気分もすっきりとして良いのではないか、との思いもあり一言二言付け加えていくと、話はこじれ、用件はなかなか決着しないのであった。相手にとっては、早く済ませられるところを余計にぐちぐちと長引かせるタチの悪い客でしかなかったんじゃないかと思うと、本当に申し訳なくなった。理解の一致なんてある種の幻想みたいなものだ。

夕食の後に会社に提出するためのなんやかんやの仕事をして、これも予定外に時間を取られて結局24時過ぎに布団に入って1時くらいに就寝。

休日なのでいろいろとやることを朝のうちに書き出していて、やったものからチェックしていくというようにしていたのだけど、一つだけチェックできなかったのが日記を書くという項目であった。日記を書くのが面倒くさいと言ってしまえば身も蓋もないのだが実はやっぱりそうなのだ。日記を書くよりもその時間で小説を読んでいる方が面白いし。もうちょっと、さらさらと毎日寝る前または朝起きて歯を磨くように、そのように書けないかと思う。

仕事で群馬県高崎市へ。ホテルは閑散とした飲屋街の辺りに建っていて、フロントは周囲から浮くほど立派な感じだけど部屋の内実はそれなりで、会社基準で中の中といったところ。ラーメンを近くの店に食べ行き、そこまでは会社の人も一緒で、それから一人で駅の方に歩いて行く。駅に近づくにつれ、電灯で照らされた街の雰囲気になりつつ人通りも多くなってきて、駅ビルの中で明かりと人の密度はぐっと高まっている。改札の前まで来たところで踵を返す。駅に隣接するビルの地階の食料品売場で朝食用にパンと豆乳を買う。帰り道、ホテルまでの道がまったくわからなくなり、わからないままに歩いていたら結果的に整然とした道順でホテルにたどり着いたようだった。

部屋に戻って、金井美恵子『岸辺のない海』を読む。そこでふと思い浮かんだのは、そういや金井美恵子は高崎市出身でなかったっけ? ということで、調べてみると果してそうであった。奇遇だなあ。だからなんだということもないのですが、それよりかなんで著者の出身地を覚えていたのかということが自分でも不思議といえば不思議だ。


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自分でつくったお菓子は職場に持って行ってもこそこそと自分一人で食べているのだが、あるとき隣にいる職場のおばさんというか上司なのだが「自分でつくったの? 今度持ってきて」などと言ってきたりして、だけどいつも適当に誤摩化して、持ってくることはついこの間までなかったけれど、今度のチーズケーキは食べてもらうことにした。自作のケーキを食べてもらうのはこれが2度目である。上司はぱくぱく食べて「おいしい」などと言い、また黙々と仕事に戻り、しばらくして突然思い出したようにこちらを振り返って「今日は私の誕生日だった」と言った。


雑誌『料理通信』にはパティシエのつくる本格的なお菓子の詳細なレシピが載っていて、大層おいしそうであるしつくりたいなーとも思うのだが、なんか今まで見てきたレシピと全然違う。材料の配合が1g単位で決められている。たとえば「全卵…133g 卵黄…29g グラニュー糖…109g」といった感じで、卵一個とかじゃないし、砂糖はきりのいいところで110gとしてもダメなんだろう(たぶんダメじゃないと思うけど)。微に入り細を穿つような神経質さである。その印象はもうなにか繊細な細密画を眺めるのに近い。でもどちらかといえば僕なんかは徹底して事細かに分量を指定されてある方が、きちんと分量を守ろうという意識も芽生えるし、よくある手軽なレシピなんかは大雑把すぎるかもなあと思った。


雪がまた降り出してきた。

チーズケーキ


本日は休日で、午前中はチーズケーキを焼くなどして、あっという間に過ぎてしまう。チーズケーキは、有名パティシエ愛用しているらしい「kiri」というクリームチーズを使用してみた。いつもと違うスーパーで安売りされていたのを初めてみたのだけれど、これがけっこう良い感じである。

午後の読書。ガルシア=マルケス『予告された殺人の記録』を読了。

その後、メガネを受取りに行く。一段階だけ度数のきつくなった新しいメガネをかけると、視界はもう劇的に変化して当然良く見えるようになった。だけど気分的には良く見えて良かった良かったというのじゃなくて、むしろこんなに見えてしまうのはなにか不自然な事態なのではないかというような、変な気持ち悪さを感じてしまった。

視力の数値的にはそんなに大したことはなく、普通の人はこのくらい、いやもっと見えて生活しているのだけど、そう考えると、ちょっと驚きに近い感情を持ってしまう。みんながみんなこんなに見えなくちゃいけないという決まりはないんじゃないか、と思ったら運転免許なんかは決まりになっていていました。とはいえ、どんなふうな見え方がしようと、人間柔軟なものでゆくゆくは身体は適応してしまうのだろうし、どうせすぐ慣れてしまうのだったらこの違和感こそ貴重なものなんじゃないかとなんとなく思う。


本屋にて、『料理通信』(特集「素材派スイーツ」)という雑誌を買う。

新潮社のガルシア=マルケスの全集は迷ったけどとりあえず買わなかった。中古本で安く買えないかと思ってヤフオクで『百年の孤独』と探してみると、ずらっと焼酎ばかり出てくるのであった。お酒のことはさっぱり知らないのだけど有名な焼酎なんでしょうか? グーグルで検索にかけると、焼酎とマルケスが半々くらいで拮抗している。

仕事で神奈川県海老名市へ。夕方ホテルに着き、荷物を置いて外に出てみる。駅前の丸井で、セール中の店内の高揚した雰囲気の中で、きれいで洋服や鞄や靴などの、新しいもの特有のパリっとした色の張りや気だるいような人工的な香り、丁寧であったり無言であったりする店員の挨拶などを浴びながら、何の目的もなく歩いていると、ふと気が自分が田舎から出てきたすごくあか抜けない、小汚くむさ苦しい人間であるように思えてくる。思えてくるというか事実そうなのだけど。

別にこんなところだってぜんぜん都会というわけでもないんだろうけど、さすがに関東ではこの季節、寒くはないとまではいわないまでも寒さの感じは東北とはほんとに違うなーと思った。

ミスドでドーナツを買い、部屋に戻りシャワーを浴びて、ガルシア=マルケスの『予告された殺人の記録』を開き、一ページ繰ったところで就寝。

新春セールをやっていたのでメガネを買いに行く。割れたメガネをいつまでも使い続けるのもいかがなものか、と長らく思いながらも、億劫なのでなかなか買い替えないまま済ましてきたのであったけど、セールというのが良いきっかけとなって購入に踏み切った。

仕事帰りにメガネ屋に寄って、10分くらい迷って決めた。今のと同じのがあればそれでいいやと思っていたのだが同じものはなく、結果、同じメーカーのものの似たようなのにした。色も同じ。レンズは熱にもキズに強いというコーティングのものを薦められ、僕は出来るだけ安く済ませたかったのでワンランク下のレンズではどうかと聞くと、電卓を弾いていろいろ試算をした結果、割引率の関係で安いものを選んでも高いものを選んでも結局支払い金額には大差ないことが判明し、よりグレードの高いものを装着させることに相なった。

現在のメガネも4、5年前くらいにこの店で買ったのであり、だからセールの案内ハガキも寄越したのだろうし、そういえば、中学のときに初めてメガネをつくったのも、それから高校のときくらいにまた新調したのもこの店だった。これまでの人生でメガネを5本買い替えてきたのだったが、5本中4本もこの店で買っている。そんなに好きな店というわけでもなく、他をあたるのが面倒なだけというのが主な理由だ。

夜、ヒッチコックの『北北西に進路を取れ』。
まだ見たことのないヒッチコック作品も観ていきたいのだけど、近所のツタヤでは有名どころしか扱っていないようである。でも『北北西に進路を取れ』もだいぶ前に観たことはあったけど、飛行機に追われるところ以外ほとんど覚えていなくて、いろいろと新鮮な驚きに満ちていて面白かった。

冒頭、垂線と斜線に沿って斜体の文字が流れているところに、背景のビルの窓ガラスに重ね合わされる。このタイトルの流れるところ、これがいきなりかっこよくて掴まされてしまう。後半に出て来る悪役スパイの屋敷も、すごくモダニズム建築といった趣で、これはフランク・ロイド・ライトを彷彿とさせるのだけれど実はセットで造られた、というものらしい。映画に差し込まれるエッセンスがいちいち素晴らしく、もう本当に目を離す隙もない作品。


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仕事が始まって会社に行く。新年会的なものがあり、それは早い時間に始まって、そして思ったより早く終わったので良かった。帰り道、雪が降っていた。

日記を日記らしく、今年はなるべく書こうと思うのだけど、毎日はなかなか書けないんですよね。その日のうちに書けなくても、後からでも書くようにしたいのだけど、後々に書く場合に少し迷うのが日付の設定で、というのは、今日の日付で前の日の分まで書くといいのか、日付ごとに書くといいのであろうか、と。つまり、日付はあくまでその文章を書いた日の日付にするか、それとも日付ごとにその日の出来事として分けて書くといいのか、と悩んでしまう。…すごくどうでもいいかもしれませんね。というか日付がどうだろうと、日記なんて多かれ少なかれその日だけのことではなくいろいろな日々をごた混ぜにした中から(その日のことだと思い込んでいるものを)抜き出されて書かれることになるのではなかろーか。書かれたものが日記である。したがって違いはあまりない。

正月休みはもっと建設的な方向で、今年やることの計画を練るとか準備を進めるとかしたかったのだけど、まったくもって気分が冴えず、なんかこう頭への血の巡りがはなはだしく悪い感じで、ぼうっとする。血の巡りが悪いのは前からかもしれないけれど、昨今は本当にどろどろと淀んでいてそのうち詰まって死ぬかもしれない。

昨日図書館から借りて来た2冊、穂村弘『整形前夜』、春日武彦・穂村弘『人生問題集』を読む。

夜、ヒッチコック『見知らぬ乗客』をDVDで観る。

DVDはMacBookで再生している。以前、パソコン本体のスピーカーで音を出していたときはさすがに物足りなさを感じていたが、小型のスピーカーに繋げて鑑賞するようにしたところ、個人的にはもう何の不満も感じなくなった。なんかこれからは頻繁にDVDを見てしまう予感。


整形前夜
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図書館に行って蔵書検索で調べてみると『1Q84』は誰かに借りられていて、しかも4件の予約が入っていた。入荷したときからずっと予約が途切れることなく、本棚に並べられることがなく、人の手から手へと回っているんじゃないだろうか。本を2冊借りて来た。

母方の祖母のお見舞いに行くと、ちょうどお風呂に入っていたところで、不在の部屋の中を眺めていてもすぐに手持ち無沙汰になって、何もすることがなく、見学をするような振りをして施設の中を歩いていると、向こうから祖母は車いすに乗せられてやってきた。
顔色が随分良く、ほおに赤みがさしているのは、きっとお風呂上がりのためなのだろうが、それにしても肌に艶や張りがあるように見え、前に見たときから半年以上経っているのだが思ったよりもやつれていないというか、むしろ元気になっているようにも見えた。僕のことがわかるのかどうかはわからないのだが、しかしわかっていようといまいと僕は特に何も言葉にして話しかけるということもなく、ただ祖母の顔を見続けているだけであった。

夜、ヒッチコックの『裏窓』をDVDで観る。
なんか主人公の恋人役の女優がびっくりするほど美しく、本当に、登場から最後まで見とれてしまう。

三が日、のんびりというよりも自堕落な感じで何をすることもなく時間をやり過ごす。寝るのも起きるのも遅い。新春セールでメガネを買おうとは思っていたのだったが、外は雪が降っているので全く出かける気乗りがせず一歩も家から出ていない。昨日は出たんだっけと思い出そうにも、信じ難いことに昨日の出来事ですらなかなか思い出せないという始末でした。たぶん初詣から一度も出ていないのだろう。

ヒッチコックの『三十九夜』を観る。この前買ったブルータスに『ヒッチコック映画術』がちょっと紹介されていて、これはちょうど家にあった本なので手に取って読んでいると猛烈にヒッチコックの映画を観たくなってしまった。ということで、これも家にあったDVDの『三十九夜』を鑑賞する運びへと。


ある劇場で偶然出会った謎の女が殺されたことから殺人容疑のぬれぎぬを着せられた男が、警察とスパイの両方から逃げつつ真犯人を追うというサスペンスである。ぎりぎりのところで追跡の手をかわしていく逃走劇は、ストーリーのあらゆるエピソードが伏線となって紡がれていく。息つく暇もない疾走感が痛快。

逃亡の途中、一晩の宿を借りた農家のおやじの、なんともいえず卑し気な感じなどが面白い。若く美しい妻が主人公の男と意味ありげに見つめ合ったりしているのを、おやじがいかにも疑っているような感じで睨みつけ、わざわざ席を外して外からこっそり覗き見するところなど、一応ハラハラさせるのだけどなんか滑稽な感じがにじみ出ていている、というような。
あとは男と手錠でつながれた女が男の手を引きづりながらストッキングを脱ぐシーンも素晴らしかった。手に持っていたサンドウィッチを男の手に持たせてストッキングを脱ぎ、また受け取って口に運ぶという動きには、おお、と思った。


三十九夜 [DVD] FRT-141
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定本 映画術 ヒッチコック・トリュフォー
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あけましておめでとうございます。
新しい年が良い年でありますように。

寒河江八幡宮に初詣に行ってきた。年をまたいで断続的に降り続けている雪は辺りを白くしていて、そのせいか境内でものを燃やしている炎はすごく赤く、そこだけ色が付いているかのようであり、加えて動きも、他の何よりも素早く不規則に複雑にうごめいていて、ほとんど異次元のもののように思えてきた。

だいぶ前に、よく持ち出して使っていたリコーのコンパクトデジカメの液晶モニターが割れてしまってから、ずっと使っていなかったのだけど、お参りのお供に久しぶりに持ち出してみた。撮るときや撮ったものを確認したり設定を変更したりは出来ないけど、電源は入るしシャッターも切れるのだ。状況によってはプログラムオートで問題はないだろうし、構図が決められないというだけで、だいたい写っていればいいんじゃないかとも思うし、今年もまだまだ使えるような気がしてきた。

何が写っているかいるのか気にするよりも先にシャッターを切るというか、そのように行動したい、というふうに、一応、(こじつけだけど)新年の抱負として。

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